ニッポンガシズ、イベリア地域の製造工程で必要な電力を100%再生可能エネルギー由来に切り替え
産業ガス業界初、年間16万トンのCO2eの排出抑制
日本酸素ホールディングス欧州事業会社であるニッポンガシズのスペイン・ポルトガルのグループ会社※1 は、2020 年 10 月より欧州の環境改善計画に基づき、医療用ガス、工業用ガス、食品用ガスの製造工程で必要となる電力について、産業ガス業界で初めて「グリーン電力証書」※2を利用した 100%再生可能エネルギー由来の電力に切り替えた。
これにより、年間 16 万トン-CO2e(欧州事業会社ニッポンガシズ・ユーロ・ホールディングスの総量の約20%相当)の排出抑制に貢献する。
ニッポンガシズ・ユーロ・ホールディングスは、欧州連合(EU)の「グリーンディール※3」を実施し、環境負荷低減への取り組みに関する先進的企業としての地位を確立すると同時に、イベリア地域での自社の排出量と顧客の排出量の両面でカーボンフットプリント※4 削減に大きく貢献する。
日本酸素ホールディングスグループは産業ガス事業を通じて、持続可能な社会の実現をめざしていくことをグループビジョンに掲げており、それに資する温室効果ガスの削減につながる再生可能エネルギーの活用について今後、日本をはじめ各地において検討を進める。
- ※1 ニッポンガシズはイベリア半島(スペイン・ポルトガル)で 25の工場と 200 以上の物流センターを持ち、100 万本以上のボンベやタンクを保有しており、3 万の顧客と約 400 の病院や医療機関、約 30万人の在宅呼吸療法の患者にサービスを提供している。
- ※2「グリーン電力証書」は再生可能エネルギーにより発電された電気の環境付加価値を、証書発行事業者が第三者認証機関の認証を得て「グリーン電力証書」という形で取引する仕組み。「グリーン電力証書」を購入する企業・自治体などが支払う費用は、証書発行事業者を通じてグリーン電力の発電設備の維持・拡大などに利用される。また、この証書により相応分を再生可能エネルギーから発電された電気を使用していると見なすことができ、CO2 削減目標の達成に活用することが可能。
- ※3「欧州グリーンディール」とは EU として 2050 年に、温室効果ガス排出が実質ゼロとなる「気候中立」を達成するという目標を掲げ、2030 年に向けた EU 気候目標の引き上げやそれに伴う関連規制の見直しなど行動計画を取りまとめたもの。環境政策であると同時に、エネルギー、産業、運輸、生物多様性、農業など、広範な政策分野を対象とし、欧州経済社会の構造転換を図る包括的な新経済成長戦略となっている。
- ※4 カーボンフットプリントとは、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量を CO2 に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組み。