東ソー物流、新エチレン輸送船「翔陽」竣工

ガス状のエチレンをマイナス103度まで冷却して液体で輸送

 東ソーグループの中核物流会社である東ソー物流株式会社(本社:山口県周南市)は、運航するエチレン輸送船「翔陽(しょうよう)」(以下「本船」)を2020年12月7日に下ノ江造船株式会社(本社:大分県臼杵市)で竣工した。

エチレン輸送船「翔陽」

 東ソー物流は東ソー株式会社(本社:東京都港区、以下「東ソー社」)の国内エチレン輸送を担う船舶を運航しており、船舶が老朽化したことから、安全・安定輸送を継続する目的でリプレースしたもの。

 本船は、ガス状のエチレンをマイナス103度まで冷却して液体で輸送するため、冷凍機などから構成される再液化装置や圧力容器などの運転・維持管理に高い技術、ノウハウが要求される国内でも数少ない特殊な船舶となる。主に東ソー社の南陽事業所(山口県周南市)向けのエチレン輸送を予定しており、内外併用船仕様とすることで、国内のみならず海外からのエチレン調達にも対応することができる。

 本船は、水槽試験結果による最適な船型及びエコステータ(プロペラ効率を改善させる整流板)や下地塗装から摩擦抵抗低減型塗料(塗膜表面粗度が滑らかな塗料)を採用することによる推進性能の向上、また、トラックコントロール(※)付の電子海図装置を搭載することによる最適航路の実現により燃料消費量の低減を図るなど、環境に配慮した設計とした。加えて、女性船員が配乗できるよう各居室にシャワーやトイレを設置するなど船内でのプライバシーにも配慮した設計となっている。

 ※現在地から目的地までの設定航路に対して潮流で流された場合でも自動で戻してくれるシステム

 エチレンは、極めて可燃性、引火性が高いため、十分な安全対策を実施する必要があり、その安全対策として、航海中の映像を撮影、記録、保管ができるライブカメラを5台搭載し、本船全体の安全確認ができるシステムを導入した。船員に対しては定期的なBRM(Bridge Resource Management)教育などを実施し、安全運航を継続する。

新エチレン船「翔陽」の概要

  • 全長:96.00m
  • 全幅:15.00m
  • 総トン数:約3,076トン
  • 載貨重量トン数:約2,820トン
  • タンク容量:3,040㎡
  • 満載喫水:5.22m
  • 輸送能力:1,600トン/航海
  • 航海速力:12.9ノット
  • 建造造船所:下ノ江造船株式会社
  • 船舶管理会社:松盛汽船株式会社

東ソー物流の会社概要

  • 本社:山口県周南市野村1丁目23番15号
  • 社長:佐伯 哲治
  • 設立:1951年7月
  • 資本金:12億円(東ソー株式会社100%出資)
  • 売上高:単体:約495億円(連結:約574億円)
  • 社員数:東ソー物流単体合計 約690人(グループ全体:約1,540人)