住友精化 中期経営計画(2023年~2025年度)とパーパスステートメントを策定

 住友精化は、2023 年度から3 ヶ年を計画期間とする中期経営計画およびパーパスステートメントを新たに策定した。

新中期経営計画の概要

連結業績目標(2025年度)単位:億円

新中期経営計画2015年度2020年度予想
売上高16001480
営業利益120110
当期純利益8590
ROE8.5%11.0%
ROIC8.0%8.6%
※ 新中期経営計画の前提:19.5 円/人民元、135 円/米ドル、ナフサ価格 70,000 円/kℓ

財務指標(3年間累計)

設備投資額(意思決定基準)研究開発費営業キャッシュフロー
50090470

重点施策

 「事業構造の強靭化」、「研究開発の結実」、「徹底した合理化」、「サステナビリティへの取り組み深化」の4項目を重点施策として取り組む。

(1)事業構造の強靭化

 吸水性樹脂事業は、アジア市場を中心とした需要の増加に対応するため、既存生産設備の改善による増産を実施しているが、本計画期間内に販売数量が既存設備の生産能力を上回る見通しとなっており、新たに設備を建設することを想定する。機能マテリアル事業は、エレクトロニクスガスのさらなる事業拡大に向けた投資を積極的に実施すると同時に、各事業の方向性を見極めたうえで経営資源の配分を柔軟に見直すことにより、将来にわたって高収益を確保する事業ポートフォリオへの転換を加速する。

(2)研究開発の結実

 開発が進捗している吸水性樹脂の新製品群を市場に送り出すとともに、現中期計画で目標未達成となっているエネルギー分野や電子材料分野において、厳選した重点テーマにリソースを集中し、これまで以上に進捗管理を徹底することで、スピードアップに繋げる。また、カーボンニュートラル実現に貢献する新製品・新技術として、PSA法による低濃度CO2分離回収技術の開発や、使用済み紙おむつから回収した吸水性樹脂のリサイクル技術の開発などに取り組む。

(3)徹底した合理化

 吸水性樹脂の合理化では、海外拠点における設備工事を計画期間内に完了し、原単位の改善や増産によるメリットを確実に発現させるとともに、さらなる合理化テーマの探索・実施に注力する。また、機能マテリアルの製品も同様の合理化に取り組む。さらに、全社横断で推進している生産性向上の取り組みとして、基幹業務システムの刷新による業務プロセスの改善、社内のベストプラクティスの他部署への展開、デジタル技術を活用した生産活動の革新による生産性向上と研究開発の高度化などを実行する。

(4)サステナビリティへの取り組み深化

 事業活動を通じたサステナビリティへの取り組みは、カーボンニュートラル実現への取り組みをはじめとして、長期にわたって自律的に、かつ弛みなく継続していく必要がある。全ての従業員がグループのサステナビリティ推進にかかわる方針・課題を深く理解し、高い目標意識をもって日々の業務遂行にまい進するよう、体制の整備と従業員への啓蒙・教育活動を強力に進める。

パーパスステートメント

 グループの従業員がこれまで以上に気持ちを一つにして、困難な課題に挑戦する風土を醸成するとともに、ステークホルダーにグループの決意を伝えるためのメッセージとして、以下のパーパスステートメントを策定した。

パーパスステートメント

「住友精化のケミストリー」は、

・当社が優位性・独自性を持つ以下のコア技術

・様々なものを融合させて新しいものを生み出すこと

・人と人が一緒に取り組みことで新しいものが生まれるという比喩的な意味

を表す。