住友精化 2024年3月期第3四半期連結決算

千葉工場の高純度一酸化炭素新規設備の建設を中止、通期業績予想を下方修正

 住友精化の2024年3月期第3四半期連結決算は、売上高1072億4300万円(前年同期比1.4%減)、営業利益63億2800万円(同36.3%減)、経常利益69億2200万円(同31.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益43億7900万円(同44.8%減)だった。

 当期第3四半期において、連結子会社のスミトモ セイカ ポリマーズ コリア カンパニー リミテッドで操業停止による異常操業損失4億3200万円を特別損失として計上した。また、IRラテックス事業終了に伴う減損損失として6億円の特別損失を見込む。

 さらに、千葉工場で2024 年度の商業運転開始を目指して、建設を進めていた半導体製造に使用される高純度一酸化炭素の新規設備について、想定していた需要の拡大が見込めないと判断し、建設を中止するとした。これにより転用不可機器の除却等にかかる損失4億円を特別損失として計上する見込み。

 通期業績予想を下方修正し、売上高1430億円(前年同期比微減、前回予想から70億円減)、営業利益85億円(同18.7%減、同10億円減)、経常利益90億円(同17.7%減、前回予想比10億円減)、親会社株主に帰属する純利益50億円(同41.8%減、同20億円減)とした。

 通期業績予想の売上高は、主に吸水性樹脂における販売数量の減少や原燃料価格の下落に伴う販売価格の低下により、70 億円減少。営業利益は、円安の寄与や固定費の減少が見込まれるものの、吸水性樹脂の販売数量減少などにより、10 億円減少。経常利益は営業利益の減少に伴い10 億円減少する見込みとした。また、上記の特別損失の計上および計上見込みにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前回発表予想を20億円下回る。期末配当予想については、前回予想の1株当たり100円を据え置いた。

 今期第3四半期のエレクトロニクスガスを含む機能マテリアルセグメントの業績は、売上高276億2300万円(前年同期比0.7%減)、営業利益23億1300万円(同42.1%減)となった。エレクトロニクスガスやラテックス製品、医薬中間体の販売数量が減少し、固定費が増加したことによる。