小池酸素工業 2024年3月期通期連結決算

小池酸素工業

高圧ガスは医療分野が低調も、産業ガス分野で価格改定や新規拡販で売上増

 小池酸素工業の2024年3月期通期連結決算は、売上高513億8700万円(前年同期比7.3%増)、営業利益43億1400万円(同31.0%増)、経常利益51億4900万円(同36.0%増)、親会社株主に帰属する純利益30億5600万円(同48.0%増)だった。

 主需要先である建設業界・造船業界では市況に回復の動きがみられるものの、産業機械業界では受注が減少するなど、依然として予断を許さない状況となった。機械装置セグメントのDBCファイバーレーザー切断機等の中大型機の販売が好調だったことや、為替相場が想定以上に円安傾向で推移したことで、2024年5月8日付で通期業績予想を上方修正したが、税効果会計に係る会計処理を精査した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は予想を下回った。

セグメント別業績

機械装置

 国内市場においてオンリーワン技術のDBC(Dual Beam Control)ファイバーレーザー切断機を中心に販売が好調に推移した。また、2023年12月に「2023 KOIKEプライベートフェア」を開催し、新型DBCファイバーレーザー切断機「FIBERTEX-ℒシリーズ」を披露、多数の新規引き合いを獲得した。さらに、10月から3月にかけて「創業105周年記念グランド105セール」を開催し、全国の販売代理店とともに汎用切断機器の拡販に取り組んだ。

 海外市場においては、米国ではDBCファイバーレーザー切断機を9月の「FABTECH Chicago 2023」に出展し、販売活動を開始した。また、大型の溶接ポジショナーの販売が好調に推移したことにより、売上高は増加した。
 売上高は221億5900万円(前期比14.6%増)、セグメント利益は33億8300万円(同42.0%増)。

高圧ガス

 医療分野においては、CPAPレンタルや院内感染防止対策機器の営業活動に注力したが、新型コロナウイルス感染症の鎮静化に伴い、関連する機器の売上が減少した。一方で、産業ガス分野においては、原材料や電気料金の高騰等がみられるなか、価格改定や新規拡販活動に注力したことにより、売上高は増加した。
 売上高は201億0300万円(前期比4.4%増)、セグメント利益は14億5500万円(同0.03%増)。

溶接機材

 人手不足や資材・原材料価格の高止まりから溶接材料は需要が伸び悩み、「創業105周年記念グランド105セール」や各種展示会を通じて、溶接ロボットシステムや高機能溶接機、工具などの販売を推進したが、効果は限定的となり、売上高は減少した。一方で、作業環境改善を目的とした自動化機器の提案やアポロセフティファーストキャンペーンなどの安全活動を通じて顧客の課題解決に注力したことにより、付加価値の高い商品の受注が増加し、利益は増加した。
 売上高は83億4300万円(前期比2.8%減)、セグメント利益は6億0400万円(同5.3%増)。

その他

 海外向けの排ガス処理装置の販売が減少したが、ヘリウム回収精製装置の受注が増加したことにより、売上高は増加。
 売上高は7億8000万円(前期比14.1%増)、セグメント利益は2億3100万円(同25.3%増)。

今後の見通し

 機械装置部門においては、オンリーワン技術のDBCファイバーレーザー切断機の更なる販売強化に努めるとともに、機械性能向上、切断現場の自動化を目指した周辺機器の研究開発に注力する。また、海外市場においてもDBCファイバーレーザー切断機の販売を強化する。

 高圧ガス部門においては、機械との一体販売の更なる推進などにより新規顧客の獲得に取り組むとともに、2024年問題による物流コスト上昇等に伴う価格改定に取り組む。また、将来に向けたガス事業の構造改革として充填工場の再構築や配送の合理化を推進し、安全、安定供給および原価低減を図る。医療分野においては、酸素濃縮器レンタル、CPAPレンタルなどの営業強化を図り、拡販活動に努める。

 溶接機材部門においては、省エネルギー、カーボンニュートラル、労働環境改善など、職場の安全と効率化やSDGs課題の解決に資する商材の拡販活動に努める。また、資材や運送費等の仕入価格高騰等に伴う商品価格の改定に取り組む。

 その他の部門においては、カーボンニュートラル時代を見据えた新製品として、水素を燃料とした排ガス処理装置の開発に取り組む。また、ヘリウム液化関連機器の受注、半導体市場向けヘリウム回収精製装置の開発など、ヘリウムリサイクル事業の拡大に取り組む。

 2025年3月期の通期連結業績予想は、売上高520億円(前年同期比1.2%増)、営業利益44億円(同2.0%増)、経常利益48億円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する純利益27億円(同11.7%減)を見込む。配当予想は期末配当200円とし、年間配当金200円を維持した。

 

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