小池酸素工業 2025年3月期第2四半期連結決算
高圧ガスセグメントは減収減益。産業ガスは市場環境停滞、医療分野の売上高減少
小池酸素工業の2025年3月期第2四半期連結決算は、売上高253億9300万円(前年同期比6.2%増)、営業利益23億1100万円(同28.7%増)、経常利益26億0900万円(同19.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益15億6200万円(同15.1%増)だった。DBCファイバーレーザー切断機を始めとした中大型切断機の販売増加が寄与したたことや諸経費の減少により、2024年5月10日公表の業績予想から上振れた。グループの主需要先である造船業界は堅調に推移したが、建設業界では鉄骨、橋梁需要が減少し、産業機械業界では市場回復の兆しはあるものの市況は低調に推移した。
通期の業績予想を上方修正し、売上高524億円(2024年5月10日公表の前回予想比4億円増、前年同期比2.0%増)、営業利益47億円(同3億円増、同8.9%増)、経常利益52億円(同4億円増、同1.0%増)、親会社株主に帰属する純利益29億5000万円(同2億5000万円増、同3.5%減)とした。配当金予想を修正し、期末配当を前回予想比20円増配の220円とした。
セグメント別業績
機械装置
新規顧客への営業活動を強化したことにより受注が増加し、オンリーワン技術のDBC(Dual Beam Control)ファイバーレーザー切断機が引き続き好調に推移した。海外市場においては、米国経済が堅調に推移したことや韓国・中国にて造船業界の設備投資に回復傾向がみられたことに加え、サウジアラビアの新造船所向けの設備納入が進んだことにより、売上高は増加した。売上高は114億4700万円(前年同期比18.9%増)、セグメント利益は19億4800万円(同51.7%増)。
高圧ガス
産業ガス分野は、2024年問題による物流コストの高騰等に伴う価格改定、深耕拡大および新規拡販活動に注力したものの、市場環境に停滞がみられた。医療分野においては、CPAPレンタルや院内感染防止対策機器の営業活動を強化したが、売上高は減少。売上高は96億0900万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は7億1600万円(同2.4%減)。
溶接機材
展示会の積極的な開催や参加に加え、溶接材料や溶接機の拡販に努め、特に溶接ロボットの需要が高く、積極的な省人化、自動化の提案を行った。また、出荷量の管理や電動工具などの取扱い商材を増やし、商材の幅を拡げる活動を実施したことにより、売上高は増加したが、仕入価格等のコストの上昇の販売価格への転嫁が遅れたこと等により利益は減少。売上高は41億3100万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は2億8200万円(同11.5%減)。
その他
ヘリウム回収精製装置および海外での排ガス処理装置の販売が減少したことにより、売上高は減少。売上高は2億0500万円(前年同期比43.3%減)、セグメント利益は700万円(同26.9%減)。