大陽日酸が世界最先端の金属3Dプリンター用の造形品質モニタリングシステムを国内導入開始
リアルタイムに異常を検出し造形品質を向上、後付けが可能
大陽日酸は、米国のPhase3D(フェーズ スリーディー)社が開発した金属アディティブ・マニュファクチャリング(以下、金属AM)用造形品質モニタリングシステム「Fringe Inspection」の国内販売に向けた契約を締結した。高い品質が求められる日本市場で、ものづくりに必須のソリューションとして、金属AMの造形品質をモニタリングできる本システムを提案する。
Phase3D社は、金属AMに求められる欠陥検査の造形品質モニタリングシステムを提供する。同社製「Fringe Inspection」は、パターン投影(縞模様)を用いて、Laser Powder Bed Fusion方式※1とBinder Jetting方式※2の各層(造形層と粉末層)をミクロンオーダーで測定するシステム。従来、造形後に行っていた品質管理を造形中に行うことで、リアルタイムに異常を検出し、造形品質を向上させることができる。
本システムは、パターン投影用プロジェクターと読込用カメラで構成されており、ユーザーが保有する3Dプリンターに後付可能。すでに3Dプリンターを導入し部品を造形している顧客においても、新たな品質管理ツールとして使用できる。
大陽日酸では「航空宇宙、医療、防衛など特に高品質が求められる分野において、大きな効果を発揮する」としており、本システムを日本市場に投入することで、既存AM事業の拡大を推進する。
※1 Laser Powder Bed Fusion方式:金属粉末の薄い金属層を形成し、造形する部分にレーザーを照射し溶融・凝固させ積層造形を行う3Dプリンティング方式。
※2 Binder Jetting方式:金属粉末の薄い金属層を形成し、造形する部分にバインダーと呼ばれる結合剤を噴射し、固形化する3Dプリンティング方式。
Phase3D 社の概要
- 社名:Phase3D
- 本社:米国 イリノイ州
- 設立:2011 年
- 代表者:Niall O’Dowd 氏