大陽日酸がカナダの金属 3D プリンターメーカー「Rapidia社」の販売権を取得

水溶性金属ペーストを押し出し、乾燥して、造形するメタルペーストデポジション方式を採用

 大陽日酸は、カナダの金属 3D プリンターメーカーRapidia Tech Inc.(以下 Rapidia 社)の製品における日本での販売権を取得した。今後、産業ガス事業とのシナジー効果の創出を目指す。

 大陽日酸は、親会社の日本酸素ホールディングスの中期経営計画「NS Vision 2026~Enabling the Future~」の5つの重点戦略の一つである「カーボンニュートラル社会に向けた新事業の探求」や日本の産業ガス事業成長戦略としての「ソリューションビジネスの拡大」に基づき、金属アディティブ・マニュファクチャリング(以下、金属 AM)を重点事業分野と位置付けている。

 そこでは、得意とする溶接プロセス、ガス精製、熱処理などの産業ガスアプリケーション技術を金属 AM での課題解決に繋げ、革新的な商品開発や生産合理化、カーボンニュートラルに貢献するため、グローバルに事業を推進する。

 今回、Metal Paste Deposition (メタルペーストデポジション)方式という特異な技術を持ち、AM 市場で急激に業績を伸ばしているRapidia 社が製造する最先端 3D プリンターの販売権を取得した。大陽日酸既存の日本国内を中心とした販売網を通じて、同社プリンターを重工業、産業機械分野に加え、自動車など幅広い市場に向けて展開を図る。

(注)※ Metal Paste Deposition 方式:水溶性金属ペーストを押し出し、乾燥して、造形する 3D プリンティング方式。水溶性金属ペーストが原料で、かつ、溶剤を使用していないため、安全性が高く、製造工程も削減でき、製造コストの優位性をもつ。

Rapidia 社概要

  • 社名:Rapidia Tech Inc.
  • 本社及び工場:カナダ バンクーバー
  • 設立:2016 年
  • 代表者:Dan Gelbart 氏