大陽日酸など10者の「焼結型積層造形とデジタルプロセス設計を組み合わせた金属3Dプリンタシステムの研究開発」がNEDO事業に採択

輸送機器用アルミ部品、プラント向け耐熱部品、金型や治工具など多品種少量生産に対応した造形技術を確立

 大陽日酸は、ヤマハ発動機株式会社を幹事企業とし、一般財団法人電力中央研究所、国立大学法人九州大学、東京都公立大学法人東京都立大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、三菱マテリアル株式会社、金属技研株式会社、ASKケミカルズジャパン株式会社、株式会社ExOneと共同で、NEDOの「経済安全保障重要技術育成プログラム(通称 K Program)/高度な金属積層造形システム技術の開発・実証」の公募に、「焼結型積層造形とデジタルプロセス設計を組み合わせた金属3Dプリンタシステムの研究開発」を提案し、採択された。事業期間(予定)は、2024年度から2028年度の5年間。

※:K Programは、経済安全保障を確保・強化する観点から重要となる技術の研究開発を国が推進するプログラム

 本事業では、高速造形やサポート材が不要といった特徴を有する「BJT(結合剤噴射法)」方式による金属積層造形で、高速かつ高精度な造形を実現するための技術開発を行う。これにより、輸送機器用アルミ部品、プラント向けの耐熱部品、金型や治工具などの多品種少量生産に対応した造形技術の確立を目指す。主な研究開発内容は、柔軟に最適な製造条件を探し出すシステムの開発、新しい原料粉末合金やバインダー材料の開発、高速で緻密な焼結を実現する技術や変形を予測する技術の開発。
 大陽日酸は、ガスプロフェッショナルとして培った高度なプロセス雰囲気ガス制御技術や、これまでの事業活動で得た金属積層造形技術に関する知見を活かし、造形パラメータを最適に制御する技術の開発や最適な製造条件を自動的に探し出すシステムの開発等を主に担当する。本事業を通じて、輸送機器や工作機械などの量産部品に金属積層造形技術を活用し、必要な場所(オンサイト)で高機能な部品を短期間で製造・納期できる生産プロセスの確立を目指す。

NEDOニュースリリース:「経済安全保障重要技術育成プログラム」で高度な金属積層造形システム技術の開発・実証に着手します
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101845.html