大陽日酸、中国・上海市内に空気分離装置を増設

 大陽日酸は、上海大陽日酸気体有限公司(以下、上海気体)の上海市内の既存工場内に空気分離装置を増設する。

 中国では、従来の「高速成長」から「質の高い発展」への移行が中国政府主導で推進中であり、中長期にわたって底堅く着実な経済成長を見込んでいる。とくに華東地区はこれまで高度成長地域として発展を遂げてきた結果、幅広い産業が集積されており、更に最先端の製造業を重点的に集積させていく長江デルタ都市群発展計画が発表される中、産業ガス需要の持続的増加が期待されている。

 大陽日酸グループは、大連を中心とする東北地区、そして上海を中心とする華東地区でバルクガス事業を展開する。華東地区では、2004年に上海気体が空気分離装置を稼動させ、周辺地域へ産業ガスを供給してきた。今回、華東地区における中長期のガス需要の伸張を見据え、上海市内という需要地に近い戦略的な立地に空気分離装置を増設することで、産業ガスの安定供給体制を強化する。新設される空気分離装置の稼動開始は2020年10月を見込む。

上海気体の概要

  • 社名:上海大陽日酸気体有限公司
  • 設立:2003年5月
  • 本社所在地:中国上海市
  • 総経理:齋田 光弘