小池酸素工業 2021年3月期第1四半期連結決算

通期連結業績予想、売上高380億円(前年比12.3%減)、経常利益6億円(同41.3%減)

 小池酸素工業の2021年3月期第1四半期の連結決算は、売上高93億3600万円(前年同期比10.7%減)、営業利益2億4400万円(前年同期は5100万円の赤字)、経常利益1億5900万円(同753.2%増)、親会社株主に帰属する純損益4000万円の赤字(前年同期は4400万円の赤字)となった。

 グループの主需要先である建設業界・産業機械業界・造船業界では需要の減少が見られ、市況は低調に推移した。世界市場での顧客満足の実現に向けた製品開発・サービスの強化に取り組んだが、売上高は減少した。

 利益面については、海外子会社においてブラジルレアル安による為替差損の影響もあり前期に続き赤字となったが、国内においては経費削減に向けた取組を徹底したことで利益率が向上し、営業利益・経常利益は増加した。しかし、国内での法人税等の負担が増加し、連結ベースでの税引前利益を超過した。

セグメント別業績

機械装置

 新型コロナウイルス感染症の影響で国内外の市況が低調に推移したことにより、売上高は減少した。しかしながら、顧客訪問が制限される中、新たな取組としてWEB展示会を積極的に開催するなど、営業活動の合理化に取り組み、利益は増加した。
 売上高は32億6百万円(前年同期比18.9%減)、セグメント利益は1億52百万円(同222.7%増)。

高圧ガス

 主需要先である鉄工・建機関連の工場稼働率が低下したことにより、産業ガスを中心に売上高は減少したが、医療分野では新型コロナウイルス関連品目である手指消毒剤、パルスオキシメーター、酸素濃縮器、酸素流量計などの販売が好調に推移し、利益は増加した。
 売上高は38億67百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は1億62百万円(同30.2%増)となった。

溶接機材

 マスクや飛沫感染防止用のアクリルパーテーション等の新型コロナウイルス対策製品の販売に注力するとともに、アタック2020トライアスロンセールによる拡販活動の強化に努めたが、建築鉄骨・建機・造船業界の低迷を受け、消耗品・溶接材料の需要が鈍化したことにより、売上高は低調に推移した。
 しかしながら、昨年度より本格展開した工場内高天井用LED蛍光灯などの新商品の販売増加や、各種展示会の中止および営業活動の合理化などにより、利益は増加した。
 売上高は20億36百万円(前年同期比12.6%減)、セグメント利益は71百万円(同44.0%増)。

その他

 排ガス処理装置に関する中国での液晶パネル投資案件の受注が増加したことにより、売上高は増加した。
 売上高は2億26百万円(前年同期比25.1%増)、セグメント利益は44百万円(前年同期はセグメント損失8百万円)。

2021年3月期通期連結業績予想

 2021年3月期の通期連結業績予想は、売上高380億円(前年同期比12.3%減)、営業利益5億円(同35.1%減)、経常利益6億円(同41.3%減)、親会社株主に帰属する純利益5000万円(同82.1%減)としている。