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岩谷産業と太平洋工業が、マルチセンシングロガー「e-WAVES」発売

-200℃~100℃に適応、再生医療の細胞輸送の品質管理

 太平洋工業株式会社(本社:岐阜、社長:小川信也、以下「太平洋工業」)は、-200~100℃まで広範囲の温度域に適応し、再生医療の細胞輸送に適したマルチセンシングロガー「e-WAVES」の新モデル(LTE2)を、販売を担当する岩谷産業とともに発表した。新モデルは2023 年 4月に販売開始予定。

マルチセンシングロガー「e-WAVES」
細胞輸送時の活用イメージ

商品特長

 本商品は、1 台で温度、湿度、照度、加速度(振動)、位置、気圧の 6 種類を同時に計測し、本体内蔵の SIM で LTE 通信を用いてクラウドにデータ送信し、リアルタイムでモニタリングができるのが特長になる。

 計測データはパソコン、スマホ、タブレットなどの Web ブラウザから確認できるほか、API でのシステム連携も可能。今回の新モデル(LTE2)は、初代モデル(LTE1)の機能をさらに向上。「低温温度域の拡大、-80℃⇒-200℃」「航空機モードへの自動切換え機能の追加」「本体でのアラート表示」「連続稼働時間の延長」など医薬業界のニーズに応えたハイスペックモデルの位置づけとなる。

 液化窒素メーカーである岩谷産業の協力のもと、-196℃の液化窒素の温度帯に適応したリアルタイム監視が可能な商品開発に成功した。岩谷産業においては、e-WAVES の電波通信に適した専用輸送ケースを開発するとともに、輸送試験を実施し、両社で準備を進めてきた。

 新モデルは、2023 年 4 月に販売開始を予定しており、1 月下旬から先行トライアルの申込を開始した。

開発の背景

 太平洋工業は 2021 年 3 月より初代モデルのサービスを開始。その使いやすさと機能の良さから、輸送会社、製薬会社、食品メーカー、自治体でのワクチン保管管理など幅広い業種で採用されている。

 新モデルは、市場拡大が予想される再生医療分野での細胞輸送の品質管理に応えるべく、-196℃の液化窒素の温度帯に適合した商品に改良した。再生医療分野は、将来的には慢性疾患や高齢化に伴う疾患などへの適用も期待され、その市場規模は 2050 年には世界で 38 兆円規模に達することが予想されている。

今後の展開

 岩谷産業は、液化窒素を使用して-150℃以下の環境を保つ「ドライシッパー(細胞輸送容器)」と、マルチセンシングロガー「e-WAVES」を組み合わせた専用ボックスで、再生医療に関わる医薬メーカーや医薬品卸、病院など医薬機関や、細胞の保管・輸送をする運送会社などに対し、販売を行う。

 太平洋工業と岩谷産業は、本商品を通じて再生医療分野の細胞の保管・輸送の品質管理を向上させ、再生医療分野の発展に貢献するとしている。

主な仕様、商品ラインナップ

 e-WAVES 商品 HP:https://www.pacific-ind.co.jp/iot/ewaves/

太平洋工業株式会社について( https://www.pacific-ind.co.jp

 自動車産業における、プレス樹脂、バルブ TPMS 事業を基幹として、長年培った技術を活かし、安全・環境・人に優しい製品開発を展開する。TPMS(タイヤ空気圧モニタリングシステム)で培ったセンシング技術を基盤として、製品と IoT、AI 技術の組み合わせで、モノだけでなく、価値あるデータを提供し、顧客の DX 推進、課題解決に取り組む。自動車にとどまらず、物流、再生医療、医薬、食品、畜産などの新領域において貢献できる製品開発に取り組む。

岩谷産業株式会社について( https://www.iwatani.co.jp

 LPガス、カセットこんろを中心とした総合エネルギー事業と、水素などの創業以来の産業ガス事業を基幹として、機械、マテリアル、自然産業など幅広い分野で事業を展開する。液化窒素やドライアイスなど産業・医療・食品用ガスのハンドリング技術を生かし、再生医療分野に本格参入。産業化が進む再生医療分野で細胞の保管・輸送などコールドチェーンの構築に取り組む。

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