ENEOS、産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討開始

「ブルーカーボン生態系のCO2吸収源としての利活用」

 ENEOSは、国立研究開発法人 海上・港湾・ 航空技術研究所 港湾空港技術研究所(PARI)、国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)、 東京大学とブルーカーボンの大規模創出に向けた検討を開始した。

ブルーカーボンのメカニズム
ブルーカーボンのメカニズム

 海洋生態系に取り込まれた炭素「ブルーカーボン」は、CO2の吸収源対策の新しい選択肢として期待されている。大気中のCO2は、海草・海藻藻場などのブルーカーボン生態系の光合成により取り込まれ、海底に堆積したりや海洋中深層に分解されながらも長期間留まることによって、ブルーカーボンとして大気から隔離される。このメカニズムを広域で適用し人が積極的に関与することで、脱炭素社会の実現に向けた100万㌧超の大規模ブルーカーボン創出を目指す。

海藻が生い茂る海中の様子(PARI提供)
海藻が生い茂る海中の様子(PARI提供)

 ENEOSグループは、Scope1、2※1のCO2排出量を2030年度までに2013年度対比46%削減、そして2040年度までにカーボンニュートラルを実現するという目標を設定しており自然吸収増加に向けて取り組んでいる。これまでも海草・海藻藻場再生事業においてカーボンクレジット(Jブルークレジット)を認証・取得しており、本検討を通してブルーカーボンの取り組みを加速する。

※1 Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)、Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出