JSEの液化水素サプライチェーン基本設計業務で、川崎重工・千代田化工・TOYO・JGCの4社がJV協定書

豪州で液化・出荷基地の水素液化設備や陸用液化水素貯蔵タンク、大型液化水素運搬船の出荷基地のFEED業務

 川崎重工業と千代田化工建設、東洋エンジニアリング(TOYO)、日揮グローバル(JGC)の4社は、日本水素エネルギー株式会社(JSE)が取り組む液化水素サプライチェーン※1に関する 基本設計(FEED)業務をより効率的に進めるため、 JV 協定書を締結した。

 4社は、川崎重工をリーダー会社とし、豪州での液化・出荷基地(ビクトリア州ヘイスティングス地区)における、水素液化設備(60トン/日×2基)や陸用の液化水素貯蔵タンク(1万㎥×5基)、大型液化水素運搬船の出荷基地など、商用化の実現を見通すために必要なこれらの設備に係る FEED業務を実施し、 JSEが取り組む液化水素サプライチェーンの商用化実証を行う上で、最適な主要設備・仕様・コストなどを精査する。

 今後は、液化水素サプライチェーンの普及に向けた動きに対し、川崎重工が持つ液化水素の貯蔵・荷役・運搬技術と、TOYO、日揮グローバル、千代田化工が持つ豊富な海外でのプラント設計・建設実績と技術的知見を集結し、FEED業務を加速することで、日本が目指す 2050 年までのカーボンニュートラル実現に貢献する。

※1 : JSE は、現在NEDO グリーンイノベーション基金事業「液化水素サプライチェーンの商用化実証」に取り組んでいる。これは、2020年 12月25日に経済産業省が関係省庁と策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」に基づき、カーボンニュートラルを実現する水素の大量消費社会を見据え、クリーン水素サプライチェーンの本格的な社会実装に向け行われるもの。

参考リリース

グリーンイノベーション基金事業、第1号案件として水素に関する実証研究事業に着手一商用水素サプライチェーンの構築と Power to X の実現を目指す(2021年8月26日付)
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101471.html

「液化水素サプライチェーンの商用化実証」が NEDO グリーンイノベーション基金事業で採択~2030年 国際液化水素サプライチェーン構築に向けた具体的な前進~(2021年8月26日付)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_210826-1.pdf