星医療酸器 2025年3月期通期連結決算
2026年3月期通期業績予想は売上高152億6000万円(1.0%増)、経常利益21億4000万円(3.7%増)、増収増益
星医療酸器の2025年3月期通期連結決算は、売上高151億0200万円(前年同期比2.2%増)、営業利益19億8200万円(同1.0%増)、経常利益20億5200万円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億6300万円(同4.2%増)だった。
セグメント別概況
医療用ガス関連事業
新規取引先拡販が順調に推移し、医療用酸素・医療用二酸化炭素の出荷量は堅調に推移した。世界情勢を反映したエネルギーコスト上昇等に伴う材料・仕入価格上昇については、市況を見ながらコスト上昇分を鑑みた適正価格への変更に注力し交渉を進めた。また物流・運送業界における2024年問題に対応すべく、円滑な組織体制づくりや人的資源の拡充にも努めた。売上高は40億0200万円(前期比4.6%増)、セグメント利益は6億3500万円(前期比4.3%増)。
在宅医療関連事業
きめの細かい営業活動の継続により「HOT(在宅酸素療法)」、「CPAP(持続陽圧呼吸療法)」共に好調に推移した。利益面では世界的な原材料価格の上昇やエネルギー関連の高騰が続いているが、自助努力による合理化に努めた。売上高は67億3000万円(前期比6.7%増)、セグメント利益は9億0700万円(前期比13.4%増)。
医療用ガス設備工事関連事業
保守点検業務及びそれに伴う修繕は安定した売上を確保。工事売上高は建築費の高騰により医療機関の設備投資の減少及び計画自体の中止・延期の影響を受け完成工事高が減少した。売上高は18億6000万円(前期比9.5%減)、セグメント利益は2億7200万円(前期比21.0%減)。
介護福祉関連事業
居宅介護支援事業所(国保連レンタル)の売上は前年の売上を下回ったが、病院及び施設への販売は継続的な営業を行い順調に推移した。デイサービス及び訪問看護事業所部門は、都内3拠点を事業基盤として地域へのPR活動強化による認知度アップとスタッフの増員など運営体制の充実を図ったが、一部人員の欠員等に伴い前年の売上を下回った。売上高は11億6200万円(前期比4.1%減)、セグメント利益は4400万円(前期比9.5%増)。
施設介護関連事業
売上高は3億3100万円(前期比5.4%減)、セグメント損失は1800万円の赤字(前期は1600万円の黒字)。
今後の見通し
社会全体で進むデジタル化に対応するため、DX推進を一層強化し、業務効率化や柔軟な経営体制の整備に取り組むことで変化に強い組織づくりを目指す。働く環境への設備投資を進め、業務効率や従業員の意欲向上を図ることで生産性の向上にも努める。高齢化の進展により、福祉や在宅医療分野でのニーズは今後さらに高まる見通し。社会の変化を的確に応え、医療を支える一員として、持続可能な価値の創出を目指す。
2026年3月期通期業績予想は、売上高152億6000万円(前期比1.0%増)、営業利益20億7000万円(前期比4.4%増)、経常利益21億4000万円(前期比3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億7600万円(前期比0.9%増)を見込む。年間配当金予想は中間配当35円、期末配当35円の合計70円を維持した。