産業ガスを含む化学品の売上高は前年同期並み、一部製品の原料高により減益
レゾナック・ホールディングスの2024年12月期第2四半期連結決算は、売上高6685億4700万円(前年同期比8.5%増)、営業利益279億7400万円(前年同期は131億6500万円の損失)、経常利益304億8500万円(同113億5700万円の損失)、親会社株主に帰属する純利益384億4500万円(同198億1700万円の損失)となった。
売上高は、半導体・電子材料セグメントにおいて、半導体材料や HDメディアの需要が好調に推移した一方、ケミカルセグメントにおいて、黒鉛電極の数量が減少し、直近の業績予想を下回った。営業利益は、半導体・電子材料セグメントの増収を背景に、大幅に予想を上回った。経常利益は、営業利益の増益に加え、営業外損益の改善を背景に、大幅に予想を上回った。親会社株主に帰属する中間純利益は、経常利益の増益に加え、特別損益の改善を背景に、大幅に予想を上回った。
通期の連結業績は、上期の業況を受けて、また、半導体・電子材料セグメントにおける需要が引き続き好調に推移することで増収増益を見込むことを背景に、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の予想をそれぞれ、上方修正した。これにより、2024年12月期の通期連結業績予想は、売上高1兆3920億円(前年同期比8.0%増)、営業利益610億円(前年同期は37億6400万円の損失)、経常利益510億円(同147億7300万円の損失)、親会社株主に帰属する純利益345億円(同189億5500万円の損失)とした。年間配当金予想に変更はない。
関連するセグメント別概況
【半導体・電子材料セグメント】
半導体材料は前年同期からの半導体市況の緩やかな回復により増収。デバイスソリューションは、HDメディアがデータセンター向け需要の回復により大幅な増収、SiCエピタキシャルウェハーも販売数量の増加で増収となった。セグメント売上高は2096億0200万円(前年同期比36.6%増)、営業利益は216億円(前年同期は130億9800万円の損失)。
【ケミカルセグメント】
石油化学は、誘導品の定修の影響で販売数量が減少したものの、ナフサ価格上昇に伴って販売単価が上昇したことにより増収増益。産業ガスを含む化学品は、売上高は前年同期並み、一部製品の原料高により減益となった。黒鉛電極は、市況低迷の影響を受けた販売数量の減少及び販売単価の下落により減収減益。セグメント売上高は、2454億0700万円(前年同期比3.7%減)、営業利益は20億4100万円(同57.2%減)。