東邦アセチレン 2023年3月期第2四半期連結決算

ガス関連事業の売上高は98億2700万円17.0%増、営業利益は8億0600万円42.9%増

 東邦アセチレンの2023年3月期第2四半期連結決算は、売上高156億9000万円(前年同期比13.3%増)、営業利益5億7900万円(同72.8%増)、経常利益6億7200万円(同76.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億6900万円(同69.6%増)となった。通期の業績予想は今後、電気料金や原材料価格の値上げ等による状況が不透明なことから、前回公表の予想を据え置いた。年間配当金予想も前回予想を維持した。

 2022 年 5 月 13 日に公表した業績予想から、売上高で6億9000万円増加、営業利益1億7900万円増加、経常利益2億7200万円増加、親会社株主に帰属する四半期純利益6900万円増加と、それぞれ上ぶれた。

 売上高は、ガス関連事業の一般高圧ガスが概ね堅調に推移し、液化石油ガスは輸入価格上昇を受け増加した。

 利益面では、一般高圧ガスは建設、自動車関連の回復から取扱量が増加、食品用ガスは一般消費者を中心に行動制限緩和に伴う需要の拡大で販売量は大きく増加した。器具器材関連事業においては、工場などの設備投資による大型機械の出荷増により利益が増加したこと等を受けて売上総利益が改善、営業利益、経常利益とも当初予想を上回る結果となった。

セグメント別業績

ガス関連事業

 売上高は、98億2700万円と前年同四半期に比べ14億2700万円(17.0%)増加、営業利益は8億0600万円と前年同四半期に比べ2億4100万円(42.9%)の増加。

 酸素は電炉・鉄鋼向けの需要が減少したが、一方で、溶解アセチレンは圧接向けの需要は低調も価格改定により増加、窒素は他社工場の定期修理に伴う稼働停止で出荷量が増加、アルゴンは発電所工事向けに、水素は石英加工向けに、食品用ガスは行動制限の緩和を受け外食産業向けに需要が増加、液化石油ガス及び石油類は輸入価格の上昇の影響を受け、売上高は増加した。

 利益面では、電気料金の上昇に伴う全体的な製造コストの増加に加え、水素は調達コストが増加したが、食品用ガスの出荷量が大幅に増加したこと、各種高圧ガスの値上げの実施及び前年に実施した多賀城工場の大規模定期修理がなかったこと等により、営業利益は増加となった。

器具器材関連事業

 売上高は、47億0600万円と前年同四半期に比べ6億5700万円(16.2%)増加、営業利益は1 億6600万円と前年同四半期に比べ7700万円(87.9%)の増加。

 溶接材料は販売価格を改定したことに加え、溶接切断器具は消耗品及び大型工作機械の需要が増加したこと等により売上高は増加した。営業利益は、売上総利益の増加に伴い増加した。

自動車機器関連事業

 売上高は、5億8600万円と前年同四半期に比べ1億3200万円(29.3%)増加、営業損益は前年同四半期に比べ1900万円増加し、1900万円の営業利益(前年同四半期は0百万円の営業損失)。

 自動車部品メーカーの設備投資需要は増加し、利益率の改善により営業利益を確保した。

製氷機関連事業

 売上高は、4億0400万円と前年同四半期に比べ3億9500万円(49.4%)減少、営業利益は4100万円と前年同四半期に比べ600万円(14.2%)の減少。

 製氷・冷凍機械の大型物件に対する仕掛の減少により売上高及び売上総利益は減少したが、販売費及び一般管理費は前期に発生した保証工事等が減少したこともあり、営業利益の減少幅が縮小した。

その他

 売上高は、1億6500万円と前年同四半期に比べ2400万円(17.0%)増加、営業利益は2500万円と前年同四半期に比べ700万円(42.5%)増加。

 医療機器の需要が増加したことにより、売上高及び営業利益は増加。