北大阪健康医療都市(健都)内に「エア・ウォーター健都」を2023年9月13日に開業

「ウェルネス」に関わる新事業の創造、開発、発信拠点

 エア・ウォーターが北大阪健康医療都市(健都)内に建設を進めていた「ウェルネス(健やかな暮らし)」に関わる新事業の創造、開発、発信拠点『エア・ウォーター健都』がこのほど完成し、2023年9月13日に開業する。

『エア・ウォーター健都』外観
『エア・ウォーター健都』外観

『エア・ウォーター健都』開業の経緯、目的

 エア・ウォーターグループは、世界的な社会課題を踏まえた「地球環境」と「ウェルネス」という成長軸に沿って、強みである「多様な事業、人材、技術」を掛け合わせることでシナジーを生み出し、「社会課題の解決を通じた、新たな企業価値の創造」を目指している。ウェルネス領域では「人生100年時代」に向け、健康寿命の延伸に挑戦している。

 日本は世界に類を見ない超高齢社会を迎え、ホームケア、リハビリテーション、福祉・介護サービスをはじめとする地域包括ケアの役割が重要性を増している。加えて、病気にならないようにする「予防医療」の観点で、オーラルケアや機能性食品を中心としたコンシューマーヘルスのニーズも高まっている。

 こうした中、エア・ウォーターは「国際くらしの医療館・神戸」において、歯髄再生治療や周術期医療など先端医療を中心に独自の研究開発や、産官学・医療従事者・メーカーなどとの共同研究を推進。『エア・ウォーター健都』はこれに続くオープンイノベーション推進施設として、ウェルネス関連の研究・事業開発に携わるグループ従業員約120名が入居し、これまで培ってきた医療、福祉・介護、農業・食品分野の技術やビジネスモデルを融合する。

 健康・医療のまちづくりが進む「健都」という立地を活かし、地域社会や住民、国立循環器病研究センターをはじめとした国内外の専門機関や協力企業など産官学民との共創を促進。ウェルネスに関わる新事業の創造、開発、発信を強化することで、健康長寿社会に貢献する。

『エア・ウォーター健都』で「コンシューマーヘルス」「ホームケア」領域を拡充
『エア・ウォーター健都』で「コンシューマーヘルス」「ホームケア」領域を拡充

『エア・ウォーター健都』概要

  1. 所在地:大阪府摂津市千里丘新町3番50号
  2. 面積:敷地面積 約3,660㎡、延床面積 約4,742㎡(鉄骨造 地上4階)
  3. スケジュール:工事 2022年2月~23年6月、開業 2023年9月13日予定
  4. 総投資額:約50億円

『エア・ウォーター健都』コンセプト

『エア・ウォーター健都』で生み出していくイノベーションサイクル
『エア・ウォーター健都』で生み出していくイノベーションサイクル

 地域と“つながる”ことで産官学民連携によるオープンイノベーションを推進し、体験・実証を通じた「健やかで楽しい暮らし」に関わる新事業の創造により、人生100年時代の社会に貢献する。

 施設内でイノベーションサイクルを回していくために、3階でエア・ウォーターグループの研究・事業開発によって生み出した事業の芽を、2階で国内外の専門機関や協力企業と緊密に連携して事業を組み立て、拡大していく。さらに1階でサービス、製品、技術として実装、地域に提供することで、新たな種を見出し、次なる開発につなげる。

フロアごとのコンセプト・コンテンツ

1階:体験・実証の場「地域とつながる」

 地域住民や来訪者、地元企業など、広く地域に開かれたオープンイノベーションに向けて、「スクエアキッチン(カフェ)」「ヘルスケアスタジオ」を整備し、「オーラルケアスタジオ歯科Osaka」と連携。地域の方々ともつながりをもち、健康的なふれあいと情報交換の場としても開放するとともに「健康増進につながる食品の開発」「口腔ケアを含む予防医療の推進」などを進めていく。
 

①スクエアキッチン 概要

 「口からはじまる未来」をコンセプトに、さまざまな農業・食品事業を手掛けるエア・ウォーターグループ製品をふんだんに使って、健康をサポートするおいしい食事、ドリンク、スイーツを提供するカフェ。

 「ヘルスケアスタジオ」「オーラルケアスタジオ」と連携したサービスでいつまでも健康に、自分らしい暮らしを楽しむための気づきと学びを共創する。関西大学と連携した防災食メニューも国内で初めて提供。営業時間:10:00~18:00(定休日:毎週水曜日、年末年始)、席数:約50席、HP:https://squarekitchen.awi.co.jp/

スクエアキッチン
②ヘルスケアスタジオ 概要

 「筋力をつけて、高齢社会を乗りきろう!」をコンセプトにフレイル(加齢による心身虚弱)・サルコペニア(加齢による筋量・筋力低下)の予防・改善を目指す。筋力をつけ運動機能の維持・向上に向け、本スタジオでは身体を「鍛える」「知る」「守る」ための商品、技術の展示を通じて、啓発、商品PR、新事業の創造を図り、健康寿命の延伸に貢献する。

「鍛える」「知る(測定)」「守る」ための商品、技術を展示
「鍛える」「知る(測定)」「守る」ための商品、技術を展示
③オーラルケアスタジオ歯科Osaka 概要

 (運営:医療法人健康みらい)健康寿命の延伸に向けて、歯科治療やオーラルケアに係わる研究開発、地域連携などについての連携協定を医療法人健康みらいと締結。同法人が歯科クリニック「オーラルケアスタジオ歯科Osaka」を開業する。

診療室
診療室

2階:発信・共創の場「産官学民とつながる」

 共に創造する場として、「共創スタジオ」では国立循環器病研究センターや国立健康・栄養研究所といった国内外の各専門機関や進出企業、スタートアップ企業などと緊密に連携する。隣接する「イノベーションスタジオ」ではエア・ウォーターの歴史や事業の紹介、新たな取り組みについて発信する。

イノベーションスタジオ
イノベーションスタジオ

3階:事業企画・開発の場「事業でつながる」

 医療、福祉・介護、農業・食品分野に携わるエア・ウォーターグループ従業員約120名が入居。働く従業員の心と体を整える健康オフィスとして、健康を意識するキッカケづくりにウェアラブルデバイスを貸与、自身のデータを見える化し、健康意識を促進する。また、眺望の良い開放的なテラスに執務可能なデスクを設置するなど、目的や業務内容に合わせて、従業員がより柔軟に働く場所や環境を選択できる「Activity Based Working(ABW)」を推進。気持ちの良い空間での活動がひらめきとコミュニケーションを促し、建物の省エネ(照明、空調等)効果も高める。

3階オフィス(上)とテラス

●(参考)エア・ウォーターグループのイノベーション・技術開発関連拠点について

 『エア・ウォーター健都』は、健やかな「くらし」を創造するための新たな製品・サービスを生み出す研究・開発拠点として2019年5月、国内最大級の医療クラスターである神戸産業医療都市にオープンした「国際くらしの医療館・神戸」に次ぐ、グループのイノベーション・技術開発関連拠点となる。「ウェルネス」に関わるイノベーションを通じて、人生100年時代の健やかな暮らしに関わる幅広い事業を創造、開発、発信し、健康寿命延伸に貢献する。

国際くらしの医療館・神戸
国際くらしの医療館・神戸

 「地球環境」分野については、長野県松本市に地産地消エネルギーによる資源循環モデルの開発施設「地球の恵みファーム・松本」において「バイオマスガス化発電」「メタン発酵発電」「スマート陸上養殖プラント」「スマート農業ハウス」の4施設の建設を進めており、2024年夏の竣工を予定している。

地球の恵みファーム・松本(完成予想図)
地球の恵みファーム・松本(完成予想図)

 北海道においても札幌市内でオープンイノベーション推進施設「エア・ウォーターの森」の建設を進め、2024年秋に竣工予定。研究機関や大学、自治体、地元企業などと連携し、エネルギーの地産地消のほか林業や農業の振興などに取り組み、地域課題の解決につながる新事業創出を図る。

エア・ウォーターの森(完成予想図)
エア・ウォーターの森(完成予想図)

●(参考)関連ニュースリリース