JIMGA「在宅酸素火災予防キャンペーン」2023年度火災予防標語を決定

「NOタバコ リスクをなくして NO火災」大陽日酸株式会社

 日本産業・医療ガス協会(JIMGA)は2023年度の「在宅酸素火災予防キャンペーン」火災予防標語を発表した。火災予防をテーマとした標語を在宅酸素部会委員から募集し、第三者による選考委員会において厳正な選考を行い、最優秀応募作品・会社を決定した。

 最優秀作品に選出されたのは、大陽日酸から応募のあった「NOタバコ リスクをなくして NO火災」で、この標語が掲載された「火災予防キャンペーン」ポスターを作成。JIMGAウェブサイトから、会員・非会員関係なく無料でダウンロード(PDF)できる。

 在宅酸素療法では酸素濃縮装置、液化酸素及び酸素ボンベを使用し、酸素ガスを吸入するため、取扱説明書や添付文書において支燃性ガスである酸素ガスと火気を近づけてはならない旨が記載されている。

 しかし、在宅酸素療法を行う患者が火災事故により被害に遭う事故が毎年発生しており、平成15(2003)年度から2023年度上半期までに、JIMGAが確認している火災事故データでは、94件の死亡、8 件の重傷となっている。火災原因は37%が喫煙、16%が台所等での火気使用、線香、仏壇でのろうそく他、 8 %が漏電、不明が40%。

 JIMGA在宅酸素部会では、こうした火災事故を撲滅するためのキャンペーンとして「在宅酸素火災予防キャンペーン」を 5 年前から展開している。今年は、厚生労働省、総務省消防庁、日本医療ガス学会、日本呼吸器財団の後援を得てキャンペーンを行っており、啓発ポスターの配布もその活動の一環となる。

 JIMGAでは「在宅酸素療法における事故防止の為に、医療従事者や在宅酸素事業者、患者やそのご家族に、ぜひ配布ください。酸素濃縮装置等を使用中の患者が、喫煙等が原因と考えられる火災により死亡するなどの事故を撲滅し、患者お一人お一人が安心して安全にご使用いただける様、改めて注意喚起をお願いいたします」とコメントしている。