日本エア・リキード、川崎市初の定置式水素ステーションを開設

 日本エア・リキードは神奈川県川崎市に「川崎水素ステーション」を開設する。2018年3月の竣工、同年4月の営業開始を目指す。経済産業省ならびに神奈川県から設備投資への助成金を受ける。
 神奈川県及び川崎市は、水素エネルギーの普及に積極的に取り組んでおり、「川崎水素ステーション」 は川崎市における初の定置式水素ステーションとなる。日本エア・リキードのガス製造拠点(川崎オキシトン川崎工場)に隣接して建設され、今後、神奈川県と東京都を結ぶ中継地点として、燃料電池自動車やバスの普及など、同地域における水素モビリティ発展の重要拠点となることが期待されている。

 ステーションの建設にあたっては、圧縮機及び蓄圧器を1つの筐体に収めた、エア・リキード標準のパッケージ方式を新しく採用、建設時間短縮やコスト削減を実現し、今後の水素ステーションの設置加速をさらに後押しするモデルとする。燃料電池車一台あたり充填に要する時間は3分以内。
 水素の利用はクリーンな輸送の実現に貢献するものと期待されており、エア・リキード グループは水素ガスの製造・貯蔵・運搬から使用方法に至る幅広い知見で、輸送手段への利用をはじめとするクリーンエネルギーとしての水素の普及を目指す。

 2017年末までの水素ステーション設置実績は全世界合計で100カ所に達するものと見込まれている。日本エア・リキードは日本で5か所(愛知県に2カ所(豊田通商との合弁事業)、佐賀県、福岡県、兵庫県)の商業用水素ステーション運営に携わっており、水素をエネルギー転換の重要ソリューションと位置づけるべく世界主要各社が参加する「水素協議会(Hydrogen Council)」においても、エア・リキードはトヨタ自動車と共同議長会社を務める。