大陽日酸とアストモスエネルギーが民生用LPガス事業の経営統合

大陽日酸エネルギー(株)とアストモスリテイリング(株)の吸収合併

 大陽日酸とアストモスエネルギー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山中光 、以下「アストモス」)は、2023年2月6日付で、民生用LPガス事業の経営統合(以下「本件統合」並びにLPガスに関する 脱炭素・ 産業用需要開拓・卸販売に関する共同検討に向けた基本合意書を締結した。今後、両社は対等の精神に則り、本件統合に向けた具体的な協議及び検討を進める。

 大陽日酸とアストモスは、アストモスグループが推進する民生用LPガス事業に 大陽日酸グループの民生用LPガス事業を集約することによって経営基盤の拡大を図るため、夫々の100%子会社である 大陽日酸エネルギー株式会社とアストモスリテイリング株式会社の吸収合併(合併後の存続会社を以下「統合会社」)に関する最終契約の締結に向けて、誠実に協議を行うことについて合意した。

 また、本件統合後のパートナーシップをもとに、大陽日酸及びアストモスは、両社が夫々の経営資源を最大限発揮させLPガス業界発展に貢献することを目指し、以下の事項の検討を始めることについて合意した。

  1. 民生用LPガス事業の更なる推進
  2. 産業用LPガス事業の需要開拓
  3. 産業用・卸売LPガス販売及び、LPガスの脱炭素化対策についての両社でのアライアンス

 LPガスは、国のエネルギー政策において、平時のみならず災害時にもその分散型の特長による強靭性が評価されており、将来に亘って欠くことの出来ない重要なエネルギーであると位置付けられている。その一方で、構造的な需要の減退やカーボンニュートラル社会実現への貢献という大きな課題を抱えている。

 これらの課題を解決していくため、各グループ単独ではなく、両社グループが保有するLPガスに関する経営資源を集約又は相互に活用することで、サプライチェーンの効率化・強靭化、脱炭素やデジタルなどの技術革新によるソリューションの拡充が期待できることで両社の認識が一致した。

 大陽日酸及びアストモスは、両社において「統合委員会」を設置し、本件統合についての検討及び協議を開始する。

 現時点で想定される統合会社の売上高、LPガス販売量及び従業員数の概算については、以下のとおり。

  1. 売上高: 約440億円
  2. LPガス販売量: 約24万トン
  3. 従業員数: 約1,140名

 本件統合における合併比率等その他詳細については、今後実施するデュー・デリジェンスの結果等を踏まえて、両社で協議の上本件統合に関する最終契約において規定する。また、本件統合 の実施時期は、2024年1月を予定するが、今後本件統合に係る手続及び協議を進める中で、公正取引委員会等関係当局への届出、許認可等の取得、手続の進行上の必要性その他の事由により、かかる実施時期が変更される場合がある。

 大陽日酸におけるLPガスを含めた多様なガスビジネスを展開するネットワークや技術力と、アストモスにおけるLPガスに特化した海外調達からリテール販売に至るサプライチェーンを相互に活用することで、カーボンニュートラル社会の実現、顧客への安全安心で快適かつ持続可能な社会の実現に向け取組む。

(参考)各社の概要会社名大陽日酸大陽日酸エネルギーアストモス エネルギーアストモス リテイリング
本社所在地東京都品川区愛知県蟹江町東京都千代田区東京都千代田区
代表者永田研二神﨑昌久山中光南部泰司
資本金1,500百万円100百万円10,000百万円300百万円
主要株主日本酸素ホールディングス 100%大陽日酸100%出光興産51% 三菱商事49%アストモスエネルギー100%
主な事業内容酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、液化石油ガス、半導体用材料ガス等特殊ガス、その他各種圧縮ガス、液化ガスの製造、販売民生用LPガスを中心とした液化石油ガスの製造、販売液化石油ガスの輸入、製造、販売民生用LPガスを中心とした液化石油ガスの製造、販売
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