エア・ウォーター・インディアがインド北部にシリンダーガス充填所工場を新設

北部エリアの営業・サービス拠点としてグルガオンにインド4ヵ所目となるオフィスも開設

 エア・ウォーターの100%子会社であるAir Water India Private Limited(代表取締役社長 道谷 一夫、以下、エア・ウォーター・インディア)は、インド北部デリー郊外のファリダバード近郊に、ローリー輸送中継基地を兼ねたシリンダーガス充填工場を新設することを決定した。また、北部エリアの営業・サービス拠点としてグルガオンオフィスを開設した。充填工場は、2023 年6 月に建設を開始し、同年12 月に稼働を開始する予定。

 現在、エア・ウォーター・インディアでは、「鉄鋼向けオンサイトガス供給案件の新規獲得」と「製造・物流・販売などの事業インフラ拡充によるサプライチェーン構築」を基本戦略とし、インドにおける産業ガス事業の拡大を進めている。

 首都のニューデリー近郊を中心とした北部エリアは、エア・ウォーターグループガス供給拠点の空白地である一方、製造業の集積が進み、特に、自動車製造などの溶接に使用される産業ガスの需要が伸長している。今回、シリンダーガス充填工場を整備することで、現状の東部地域からの長距離輸送を見直し、配送業務の効率化を進めると同時に、新規需要の獲得を図り、インド北部における市場開拓を強化する。

 また、新設したグルガオンオフィスは、東部のコルカタ本社、南部のチェンナイオフィス及びバンガロールオフィスに続くインドで4ヵ所目の事務所となる。グルガオンはーニューデリーに隣接するビジネス都市であり、政府系機関やインドへ進出している日系企業との接点を高め、関係強化を図る。

 エア・ウォーターグループでは、インドの経済成長と共に発展していくビジネスパートナーとして、産業ガス事業を基軸に、同国の経済発展に貢献するとしている。

工場概要

エア・ウォーター・インディア ファリダバード充填工場
工場のパース図
  • 名称:エア・ウォーター・インディア ファリダバード充填工場
  • 所在地:Khasra No: 56, 22, 68 & 2 Janauli Road, Bhagola Palwal Haryana: 121102
  • 充填品目:アルゴン・酸素・窒素
  • 敷地面積:約7,000 ㎡ ※敷地内にはローリー車両の待機場を併設
  • 充填工場面積:約4,400 ㎡
  • 稼働時期:2023 年12 月(予定)

オフィス概要

エア・ウォーター・インディア グルガオンオフィス
エア・ウォーター・インディア グルガオンオフィス
  • 名称:エア・ウォーター・インディア グルガオンオフィス
  • 所在地:Unit #404, SEWA Corporate Park, MG Road Sector-25, Gurugram, Haryana -122002
  • 体制:日本人駐在員を含む、営業・技術スタッフを常設
  • 日系企業様担当窓口:野津(ノヅ)E-mail:nozu-ken@awipl.co.in

参考

 エア・ウォーターは、海外における産業ガス供給事業を全社成長の牽引役と位置付けており、中でもインドを重要戦略エリアとしている。インドでは、政府が 2030 年度までに同国全体の年間粗鋼生産能力を現在の倍以上となる 3 億トンにするという目標を掲げていることに加え、さらなる経済成長と人口増に伴い、産業ガスも旺盛な需要が見込まれる。

エア・ウォーターのインド事業
エア・ウォーターのインド事業

 エア・ウォーター・インディアは、同国で第1 位、第2 位の規模を誇る製鉄所向けのオンサイトガス供給事業と、インド東部および南部を中心としたローリー・シリンダー事業を展開しており、インド国内における産業ガスメーカーとして、確固たるポジションを確立している。なお、南部地域においては、タミルナド州チェンナイにおいて、2024 年10 月の稼働を目指し、液化ガス製造拠点の新設を進めている。

産業ガス供給における充填所の役割
産業ガス供給における充填所の役割