エア・ウォーター北海道が自治体向け寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」を創設

道内全179市町村対象、2030年度までの8年間で総額10億円の寄付を実施

 エア・ウォーター北海道は、道内全179市町村を対象とする寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」(以下、「本プログラム」)を創設し、2023年度から2030年度までの8年間で総額10億円の寄付を実施することを決定した。

寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」

 オーストリア一国と同等の面積を有し、日本の主要四島の中で最北端にあり海に隔てられた“島”である北海道は、1869年に北海道開拓使が置かれてから154年、世界の地域開発の歴史の中では類例のない速さで開発が進んだが、更なる発展の途上にあるこの大地には、今なお広大な耕地と多様な資源が潜在する。

 昨今、地球環境の危機が叫ばれ、食料問題やエネルギー分野をはじめとして、人々の健やかな暮らしを左右する多くの社会課題に直面している。

 エア・ウォーター北海道では「200%を遥かに超える食料自給率の高さや、国内随一の再生可能エネルギーの豊富さを例に挙げるまでもなく、この大地が内に秘める多様な潜在力に目を凝らす時、日本のみならず世界が抱える社会課題に向き合い、その持続的発展に向けて、北海道の果たす役割は、今後さらに大きくなっていくに違いありません」とした上で、北海道の有する、その限りない潜在力と可能性を念頭に、この“北海道”を基礎的自治体として支えている「市町村」の担う大切な役割に着目し、道内全179市町村を対象に、寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」を創設する。

エア・ウォーターグループと北海道のかかわり

 エア・ウォーターは、「人命を救い、地域産業の発展に尽くす」という設立趣旨の下、1929年に札幌で創業し、産業ガス・医療用ガスの供給事業を開始した。その後、1950年代にLPガス事業を、1980年代に液体窒素を活用した冷凍食品事業を開始するなど、事業領域の裾野を広げながら、北海道の産業や人々の暮らしを支える様々な事業を展開している。そして、グループは、創業以来、北海道民から多くの支援と愛顧を得て着実な企業成長を重ねた結果、直近会計年度の2023年3月期において、連結売上高で1兆円を超える企業グループへ成長した。

 エア・ウォーターでは、今後の成長方針として、2030年度に向けた長期ビジョン「terrAWell30」の下、世界的な社会課題を踏まえた2つの成長軸である「地球環境」と「ウェルネス」に沿って、事業活動を通じた社会課題の解決に貢献し、持続的な成長とさらなる企業価値の向上を図ることを目指す。

 グループの事業が集積している北海道は、前述したように広大な大地に豊かな潜在力と可能性を秘めていることから、世界的な課題の解決に向けた取組みを進める上で、最適なエリアになる。多様な事業・人材・技術等のグループ経営資源と道内各地を網羅する事業インフラを掛け合わせ、家畜ふん尿由来の液化バイオメタンや水素の製造・供給、サーモンの陸上養殖、道産農産品にかかわる新たな流通・加工のサプライチェーン構築、といった地域課題解決に貢献する新事業の創出を行う。

 エア・ウォーターグループでは、北海道に育てられた企業、そして、北海道を舞台に新たな成長を志向する企業として、「持続可能な社会の実現」と「安全・安心で豊かな暮らしの実現」のために、本プログラムを通じて北海道における社会課題の解決に取り組むとしている。

寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」の概要 

 本プログラムは、2023年度から2030年度までの8年間で総額10億円を上限に、エア・ウォーター北海道(エア・ウォーターのグループ会社を含む)から北海道の市町村へ寄付支援を実施するもので、原則として、毎年1.25億円相当(但し、2023年度は半期分に該当する金額程度)の寄付を実施する予定。

 この寄付支援は、エア・ウォーターグループの成長軸である「地球環境」や「ウェルネス」の観点を含め、様々な社会課題の解決に寄与する市町村の事業を幅広く対象とし、毎年募集を行う。支援事業の選定にあたっては、地域行政・経済に見識を有する社外有識者で構成する「ふるさと応援Hプログラム推進委員会」を設置し、持続性・波及性・創造性・協働性・地域への貢献度合いなどを総合的に判断して決定する。

 本寄付支援制度「ふるさと応援H(英知)プログラム」の名称のHには、HOKKAIDO(北海道)、HOPEFUL(希望)、HUMANITY(人間性)、HARMONY(調和)、HORIZON(地平線)の意と、エア・ウォーターグループの経営理念「創業者精神をもって 空気、水、そして地球に関わる事業の創造と発展に『英知』を結集する」が込められている。

「ふるさと応援Hプログラム」専用サイトURL:https://airwater-hprogram.jp/(公募要項、応募申請書がダウンロード可能)

本プログラムの応募条件等

  1. 応募対象者:北海道内の179市町村(市町村以外の団体等が実施する事業については、市町村が当該事業を支援する場合に、その支援の範囲内で対象とする)
  2. 応募対象となる事業:エア・ウォーターグループの成長軸である「地球環境」や「ウェルネス」の観点を含め、様々な社会課題の解決に貢献する事業(2023年度の応募分に関しては、2024年度に実施する事業を原則とするが、事業内容によっては2023年度から継続する事業、または2023年度で完了する事業も対象とする)
  3. 寄付の対象とする事業の選定
    • 寄付金を交付する事業は、別途定める「ふるさと応援Hプログラム推進委員会」によって年間10事業程度を選定する。選定にあたっては、委員会のもとに置かれる「ふるさと応援Hプログラムサポート会議」にて一次審査後、「ふるさと応援Hプログラム推進委員会」にて採択する。
    • 寄付金は「ふるさと応援Hプログラム推進委員会」の採択結果をもとに、申請金額の範囲内で決定。なお、1事業最大1,000万円。
  4. 募集から寄付実施までのスケジュール概要
    • 応募申請書の提出期限  2023年11月13日
    • 一次審査        2023年11月中旬
    • プログラム推進委員会  2023年12月上旬
    • 選定結果公表      2023年1月下旬
    • 寄付金の交付      2024年3月末まで
      • ※結果の公表は2024年1月下旬を予定するが、前後する可能性がある。なお、2024年度以降の公募、寄付金の交付は原則年1回とし、スケジュールは事前にホームページ等で公表する。
  5. その他
    • 一つの市町村につき2事業まで応募可能。ただし、2事業を応募しても寄付金の交付を受けるのは、1市町村あたり1事業。
    • 過去に本プログラムで寄付金の交付を受けている事業も応募の対象とする。
    • 寄付の対象とする事業が、総務省による「地域再生計画」の認定を受けている場合は、寄付の実施にあたり「企業版ふるさと納税制度」を利用することがある。