千葉県市原市五井地区と千葉市蘇我地区で、カーボンニュートラルなコンビナートの実現に向けた覚書締結

岩谷産業などエネルギー・石油化学・化学・鉄鋼・素材など同地区の異業種企業 9 社とTOKOGAWAグループ

 岩谷産業株式会社(本社:大阪府大阪市 代表取締役 社長執行役員:間島 寬)、宇部マテリアルズ株式会社(本社:山口県宇部市 代表取締役社長:伊藤 芳明)、KHネオケム株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 社長執行役員:髙橋 理夫)、コスモ石油株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:鈴木 康公)、JFEスチール株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北野嘉久)、JNC株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:山田 敬三)、デンカ株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 今井 俊夫)、丸善石油化学株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 社長執行役員:馬場 稔温)、UBEエラストマー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:横尾 尚昭)(以下総称して「企業 9 社」)、および横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良寿)は、千葉県市原市五井地区及び千葉市蘇我地区のコンビナートにおけるカーボンニュートラルの実現に向けた共同検討を実施するための覚書を締結した。

2050 年のカーボンニュートラルな五井・蘇我コンビナートイメージ
2050 年のカーボンニュートラルな五井・蘇我コンビナートイメージ

 東京都に隣接する同地区は国内最大規模の素材・エネルギー産業の集積地である京葉臨海コンビナートの一部で、コンビナートのカーボンニュートラル化は、サステナブルな社会の実現およびコンビナート全体の競争力強化にもつながる。

 2021 年 2 月より開始した「コンビナート等における産業間連携を活用したカーボンリサイクル事業の実現可能性調査/千葉県五井地区産業間連携調査」では、横河電機、その子会社である横河ソリューションサービス株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:八橋 弘昌)と KBC Advanced Technologies Limited(本社:英国ウォルトン・オン・テムズ CEO:上原 茂義)が本調査に協力している企業 9 社(横河電機を除く本覚書の締結企業)の協力を得て、産業間連携によるカーボンニュートラルの実現に向けた可能性を調査している。

※ 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)受託事業

  • 事業名:カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電技術推進事業/コンビナート等における産業間連携を活用したカーボンリサイクル事業の実現可能性調査/千葉県五井地区産業間連携調査
  • 事業期間:2020 年度~2022 年度
  • 事業概要:https://www.nedo.go.jp/koubo/EV3_100222.html

 本調査を通して同地区の産業間連携は、個社で取り組むよりも CO2 排出量の低減を促進でき、また回収した CO2 を地区内で有効活用できる可能性があることを見出した。

 本共同検討の覚書に基づき、エネルギー産業、石油化学産業、化学産業、鉄鋼産業、素材産業などの同地区の異業種企業 9 社と YOKOGAWA グループが連携し、2030 年頃までに以下を含めた事業化の検討、そして 2050 年の同地区コンビナートのカーボンニュートラル実現に必要な施策を検討する。

  1. CO2 排出を最小化する産業間連携エネルギーマネジメントシステムの導入
  2. 産業間連携による CO2 回収と有効活用
  3. 既存プロセスからの水素などを含む副生ガスを産業間連携で活用することによるCO2 排出量の削減

 サステナブルな操業を目指す事業者と、生産プロセスの高度な制御システムやエネルギーマネジメントシステムなどを提供する企業が協力してコンビナートでのカーボンニュートラルの実現を進めることで、環境負荷の低減を達成しながら国際競争力の向上を目指す。