二酸化炭素の液化・一時貯蔵・輸送の定量的な比較検討を実施

千代田化工と日本郵船ら3社、エンジニアリングと海運の知見を融合

 千代田化工建設は、日本郵船とその関連会社の Knutsen NYK Carbon Carriers AS (クヌッツェン・エヌワイケイ・カーボン・キャリアーズ、以下KNCC 社)と、 液化二酸化炭素(CO2)の回収・利用・貯留(CCUS: Carbon Capture, Utilization and Storage) の技術として想定される常温昇圧 (EP) ・中温中圧 (MP) ・ 低温低圧(LP) の3方式について、回収したCO2の液化から一時貯蔵、海上輸送など CCUS バリューチェーンを通じた経済性、さらに陸上設備の環境負荷・工期・敷地面積などの定量評価や実現性検証に関する共同検討を実施した。今後3社は、エンジニアリング会社と海運会社の知見を融合して3方式の技術的・経済的検討をさらに推進し、CCUS の社会実装に貢献する。

CCUSバリューチェーンの概念図
CCUSバリューチェーンの概念図

 現在、世界中で多数のCCUS プロジェクトが計画されており、日本でも2020年代後半以降に複数のCCUS プロジェクトが同時並行で立ち上がることが見込まれる。陸上での大型タンク設置における工期の長期化は大きな課題の一つになる可能性があり、MP-LP方式は Type-C タンク(注1)を液化 CO2輸送船に、大型タンクを陸上貯蔵施設に設置することが基本的な手法として想定されている。その一方、EP 方式は既存パイプラインの製造原理を応用したシリンダータンクを、液化 CO2 輸送船のみならず陸上貯蔵設備にも活用することを想定している。

 本シリンダータンクを陸上貯蔵設備に用いた場合、工期の大幅な短縮につながり、なおかつ用地の有効活用、投資額や運営費用の節減、そして運営に要するエネルギー効率の向上も期待できることを本共同検討を通じて確認した。

 3社は検討結果の詳細を CCUS に関する国際的なシンクタンク・グローバル CCS インスティテュート (GCCSI:Global CCS Institute 注2)主催のイベントで2024年3月に発表する予定。

イベントの詳細

日本語: https://ip.globalccsinstitute.com/%e3%80%8capan-ccs-forum-technical-seminar-ccs-japanese/
英語: https://jp.globalcesinstitute.com/japan-cces-forum-technical-seminar-english/

(注1) Type-C タンク:IGC コード(液化ガスのばら積み輸送のための船舶の構造及び設備に関する国際規則)にて規定されるガス貨物の容器・タンクの型式の一つで、耐圧性能を持つ唯一の型式。
(注2) GCCSI:CO2回収・貯留技術の世界的な利用促進を図ることを目的に設立された国際的なシンクタンク。ウェブサイトURL:https://www.globalccsinstitute.com/ (英文)、https://jp.globalccsinstitute.com/ (和文)